セルフケアで女性のウェルネスを高めよう!

セルフケアは、女性の心とからだの健康を維持し、向上させるために不可欠な活動です。
しかし前回のコラムでお話ししたように、女性はマルチタスクになりがちで、なかなかセルフケアに時間を割きにくいという現状があります。

そこで今回のコラムでは、4月7日の「セルフケアの日」にちなみ、女性のセルフケアとウェルネス向上について、考えてみたいと思います。

ジェンダーとセルフケア

女性は、仕事、家庭、子育てなどのいろいろな役割を、男性よりも圧倒的に長い時間担っています。(夫婦間での家事・育児などにかける時間差については、こちらの記事で、詳しくお話ししています。)

実際、日本はまだまだジェンダーギャップが大きく、日本のジェンダーギャップランキングは2023年の結果でなんと146カ国中125位。
しかも前年に比べて、9ランクもダウンしているのです。
このご時世でランクダウンか……と、驚くべき結果でした。
(Global Gender Gap Report 2023 https://www.weforum.org/publications/global-gender-gap-report-2023/)

ジェンダーギャップが大きいということは、女性が従来の”いい母親”、”いい女性”にあめられて、夫や子どもなどの家族を優先し、自分のセルフケアを後回しにする、ということも多いのではないでしょうか。

自分のことを後回しにしセルフケアをおろそかにすると、心とからだに不調が現れ、健康に問題が現れることがあります。

わたし自身も実際に、このような経験がありました。
パートナーの転勤に帯同し、慣れない土地で、知り合いもまったくおらず、完全ワンオペで2歳と4歳の子どもの子育てと家事に追われる日々。
パートナーは5時半に自宅を出て、帰宅は22時頃なため、1日の大半を子どもと3人で過ごしていました。

「専業主婦なんだから、自宅は完璧に綺麗にしておかなきゃ」「ご飯は毎食一汁三菜じゃなきゃ」と、今振り返るとよくわからない自分のルールで自分の首を絞め、どんどんセルフケアの時間を削っていたのです。

自分に課されたタスクをただ淡々とこなすだけの時間と、産後の体系崩れや加齢による心と体の変化。

なんとかしたいとは思いつつも、そこまで手が回らず、円形脱毛症にもなり、当時のわたしの自己肯定感は下降する一方……。
どうしてこうも日本の女性は生きづらいのかと、深く感じていました。

 

セルフケアがもたらす女性のウェルネス

2015年にグローバルウェルネスインスティチュート(Global wellness Institute)が「wellness as the active pursuit of activities, choices and lifestyles that lead to a state of holistic health」と定義し、国内では琉球大学の荒川教授が「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして、輝く人生をデザインしていく、自己実現(2017年)」と提唱しています。

(参照:琉球大学国際地域創造学部
ウェルネス研究分野&ブル―ゾーン沖縄研究センター」https://health-tourism.skr.u-ryukyu.ac.jp/wellness/ /2024/04/08)

自分自身の心とからだの声に耳を傾け、セルフケアをするすることで、身体だけでなく、メンタルも、そして周りとの関係も含めてトータルに健康な状態になっていくのではないでしょうか。

心とからだの健康は密接に関連しており、どちらか一方が不調であれば、もう一方にも影響を及ぼす可能性があります。

また、からだの健康状態が悪化すると、心の負担も増大し、ウェルネス全体に悪影響を与えることもあります。

このように考えると、セルフケアは、毎日忙しい女性たちには特になくてはならない時間であることが、わかりますね。

ジェンダーとウェルネス

以上の内容から考えてみると、女性のウェルネス向上には、ジェンダーギャップを乗り越える取り組みの必要性が見えてきます。

この取り組みのために、今の私たちができることはなんでしょうか?

まずはわたしたち女性が、しっかりと声を上げる。
 自分が感じた違和感や、やりづらさ、生きづらさを、自分の中で打ち消すことなく、表現すること。
 その積み重ねが、女性が、そしてすべての人が生きやすい社会をつくっていくことにつながっていきます。

女性が少しでもセルフケアの時間を確保できるよう、家庭や職場、社会全体で、性別関係なく取り組んでいく。
そして、女性が自己肯定感を高め、心とからだの健康を保つためのサポートの推進も、必要になります。

こうしていくつもの壁を乗り越えた先に、女性の、社会全体のウェルネスが向上していくのではないでしょうか。

 

 

身近なところから、コツコツと

セルフケアの日は、食事や運動、睡眠、ストレス管理など、自分への労りの気持ちを込めて、セルフケアをするいい機会です。

社会全体の取り組みも今以上に必要になりますが、まずは身近なところからコツコツと!
日常のわずかな時間でも、セルフケアを取り入れて、女性のウェルネスの向上を目指してみませんか?

 

こちらの内容は下記の本の中により詳しく書かれています。

ぜひお手にとってみてくださいね♪
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

(文:下田 春佳)

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