My Period Story 1: 出産をきっかけに変わった体と、生理との新しい付き合い方


一人ひとりのからだが違うように、生理との付き合い方も人それぞれ。
痛みの強さや周期の変化、気分の揺れ……その経験の数だけストーリーがあります。
誰かの体験を知ることは、あなたの選択を見つけるきっかけになるかもしれません。

「私の生理は普通だから大丈夫」
そう思っていた私が、貧血でハンバーガーを食べられなくなるなんて、想像もしなかった。

「私の生理は問題なし」だと思っていた

私の初めての生理は、小学校の卒業式の練習をしているときでした。
下着にしっかり血が付くくらいの出血量があり、「あ、これが生理か」と自分で気づいたのを覚えています。
でも、今思えば、もう少し前から下着に少し出血がありました。「あれ?なんかケガしたかな?」と思っていたくらいの量だったので、もしかしたら、私が「生理が来た」と思っていたよりも、もう少し前だったかもしれません。

その後も、周期は32〜33日くらいで少し長めでしたが、毎月きちんと来ていて、生理痛も軽め。痛み止めを飲むのは年に2〜3回程度で、特に生活に支障が出ることもありませんでした。

「生理はこんなもの」と思いながら過ごしてきたし、自分が生理で困る日が来るなんて想像もしていませんでした。どちらかというと、生理前のPMSの方が落ち込みやイライラ、体のむくみ、胸の張りといった症状が辛くって、生理になると、むしろ「はー、やっと体がリセットされる。」ぐらいの感覚でした。

思いがけない難産と、大量出血

 

 

 

 

 

33歳で妊娠。つわりも軽く、妊娠中はとても順調でした。
仕事の関係でフロアをよく行き来していたのですが、エレベーターを使わずに体力維持のための階段を利用していたほど。
特に妊婦健診では問題がなかったし、絶対安産だろうと思っていました。
しかし、39週の妊婦健診に行ったときに、血圧が130を超えていて、もう一回測ったら、160。あれよあれよという間に、血圧が急上昇し、緊急入院。
翌日から陣痛促進剤を使っても産まれず、その日は産まれず、翌日もう一度朝から陣痛促進剤を投与されても、全然産まれずに、最終的に血圧が200を超えて、緊急帝王切開に。
全体安産だと思っていた私の期待を大幅に裏切る結果になり、私はとてもショックを受けていました。

でも、とりあえず無事に赤ちゃんが生まれてほっとした頃、なんだが眠くて眠くて仕方なくなりました。助産師さんが出産届の説明している途中に、起きていられなくなり、助産師さんが異変を察知してくれて・・・。
そこで、私は意識を失いました。
どうやら産後に弛緩出血を起こしていて、緊急で処置室に搬送され、処置が終わったときには、約1,700ml――体の半分ほどの血を失っていたのです。
輸血はせずに、鉄剤注射での回復を選択。産後は極度の貧血で立ち上がるどころか、ベッドに上半身をあげるだけで、目が回ってしまう状況。
授乳ができるようになったのは産後2日後で、二日間はほとんど我が子と触れ合うこともできない状況でした。

「貧血」とは無縁だと思っていたのに

結局、緊急入院から数えて、11日の入院期間を経てようやく退院になりました。退院診察に向かうまでに、貧血で息切れして、休まないといけない状況で、どうやって子育てするんだ??と思いつつ、半年ぐらいしてようやく体調も落ち着き、母乳育児にも慣れた頃、長男が生後10カ月頃に生理が再開しました。

すると、毎月のように唇がひどく乾燥して、ひび割れてしまうようになりました。舌もまだら模様になってました。リップを塗っても治らず、ハンバーガーにかぶりつくのも痛いほど。

あまりの辛さに皮膚科に行くと、まさかの「貧血が原因」と診断されました。

出産の時に私の体に貯金されていた鉄分を産後の回復で使い切ってしまっていたので、生理のたびに貧血が進んでいたのです。めまい、だるさ、眠気……育児をしながら毎月やってくるその症状は、本当にしんどいものでした。病院に行って、症状が落ち着いてきたことで、メンタルも不安定だったのが、安定してきました。「貧血ってこんなに辛いの!?」と健康を取り戻して初めて知りました。

二人目の出産、そして再びの貧血

二人目の妊娠をきっかけに生理は一旦止まり、貧血症状も落ち着きました。

しかし、二人目の出産もまた予定帝王切開で、弛緩出血を起こしてしまい、二人の出産で合計2,500ml以上の出血。再び貧血と向き合う日々が始まりました。

ミレーナを挿入してから、生理との関係が変わった

 

 

 

 

 

 

産後の検診で、医師から「もし次の出産を考えていないなら、ミレーナを入れてみませんか?」と提案を受けました。

ちょうど夫の海外赴任が決まり、私自身も帯同を控えていた時期だったので、避妊と貧血対策の両面からミレーナを選ぶことにしました。

挿入後は、徐々に生理の出血が減り、フェリチン値(貯蔵鉄)もどんどん回復。
「生理で体がつらくなる」ことがなくなり、毎月のコンディションが安定しました。
実は以前、PMS対策でピルを試したこともありますが、胸の張りが強くて続けられませんでした。
その点、ミレーナは5年間そのままでOK。副作用も少なく、私にとってはとても快適な方法でした。

私は、産婦人科で提案してもらうまで、ミレーナという選択肢を知りませんでした。
出産前の私は、生理後の貧血がこんなに辛いなんて考えたこともありませんでした。

生理をコントロールしている今、生理がコントロールできるってこんなに楽なんだと知りました。出産や加齢で体が変化し、生理が生活に与える影響が大きくなると、「どう付き合うか」は本当に大切だと感じます。

次のミレーナの交換まで、およそ2年ほどあります。
もう一度挿入するか、外したらそのまま様子を見るか、まだ決めていませんが、自分一人で抱え込まずに、婦人科や家族と相談しながら決めていこうと思っています。

自分のライフステージに合わせて、選択していい

 

 

 

 

 

 

出産、仕事、育児、そして年齢。女性の体はライフステージによって変わっていきます。
生理との付き合い方も、同じように変わっていっていい。

あなたの今の生活や体に合う方法が、きっとどこかにあります。
まずは、「少し気になるな」と思ったら、気軽に専門家へ相談してみてください。
生理をコントロールすることで、あなたの毎日がもっと自由に、もっと快適になるはずです。

 

 

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