高齢女性が寝たきりになる原因の一つ骨粗しょう症
女性の健康寿命と平均寿命のギャップが12年と書きましたね。女性が高齢になり、寝たきりになる原因の一つにちょっとした転倒で骨折し、治療で動かないうちに動けなくなってということがあります。
年齢を重ねることで筋肉も弱くなっているので、ちょっとしたことで転びます。そして転んだときのちょっとした衝撃で骨が折れてしまうのです。
この背景には骨粗しょう症があります。骨粗しょう症になっていると骨がすかすかになっていてちょっとした衝撃で折れてしまいます。
実は女性に多い病気と言われており、男性300万人、女性980万人(Yoshimura N,et al,JBone Miner Metab,2009;27:6208)です。
この理由には、そもそも女性の方が骨量が少ないというところに加えて、更年期に女性ホルモンが減ることにより女性はがくっと骨量が減るということがあります。そして加齢でも減っていくので大変なことになります。(図①)
若いときの生理が骨粗しょう症に関係
図①を見ていただくとわかるとおり、骨量は若いときに増えて、成人の間は維持をする程度なんですね。若いときに上手に増やせないと、山の高さが低くなってしまうということになります。
更年期に女性ホルモンが減ると骨量ががくっと減ると書きました。女性ホルモンが骨量に影響するということです。女性ホルモンは思春期に増えて初経が来ます。
そのとき、骨がつくられます。この時期に女性ホルモンの分泌がおかしいと、骨量がちゃんと増えないということになるのです。
実際、無月経の女性は骨密度の山が低いことが、疲労骨折が多いことからもわかります。(図②)そして、将来の骨粗しょう症のリスクが高まることが報告されています。
生理が毎月来るのが面倒、来なくてラッキーと思っている方もいますが、それは危険です。
生理不順、無月経の場合は一度婦人科にかかってくださいね。
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