「生理痛くらいで病院に行くなんて大げさかな」
「毎月のことだから我慢すればいい」
そんなふうに思って、生理痛をやり過ごしていませんか?
実は、日本人女性の多くが、生理にまつわる不調を我慢していると言われています。
ツムラが、20代〜60代男女3000人に聞く「生理に関する意識と実態調査」結果を公表しました。その結果、生理を経験したことのある人の68.5%が生理・PMS(月経前症候群)に伴うつらさでの隠れ我慢(心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事を行う)を経験しており、56.8%が周りから理解されにくい症状があると感じているとの報告がありました。「生理は痛いものだからしかたない」と思っていませんか?
どこまでが「普通の生理?」セルフチェックしてみよう!
みなさんは自分の月経(生理)が正常かどうか知っていますか?
私も学生の頃、自分の生理が正常なのか異常なのかを判断することができず、周りのお友達との会話から、「私はこの子より多くはないかも。」「私も生理痛があるけれど、この子みたいにひどくないから大丈夫なのかな?」と周りとの比較でしか知る術がありませんでした。
【正常とされる月経の目安】
・月経周期:25〜38日周期 変動が6日以内
・月経期間:3〜7日間
・経血量:多い日でもナプキンを2〜3時間に1回替える程度(血量20~140g)
・痛み:市販の鎮痛剤でコントロールできるレベル
・体調:多少のだるさや眠気はあるが、日常生活が送れる程度
(参照:日本産婦人科医会)
自分の生理と比べてみて、どうでしょうか?
逆にどんな症状であれば、婦人科を受診したほうがいいのでしょうか?
【婦人科を受診した方がよい生理のサイン】
・月経周期が極端に短い(24日以内)または長すぎる(39日以上)
・毎回周期がバラバラで予測がつかない
・経血量が極端に多く、夜用ナプキンを1時間ごとに替えるほど
・レバーのような大きな血の塊がたびたび出る
・生理期間が長すぎる(8日以上)または短すぎる(2日以内)
・生理期間以外でも出血がある。
・毎回、生理痛で寝込む・仕事や学校に行けない
・鎮痛剤を飲んでも効かない、複数回必要になる
・生理前後の情緒不安定やイライラが強く、日常生活に支障がある
これらの症状は、子宮内膜症、子宮筋腫、月経困難症、ホルモンバランスの乱れなどが原因の可能性もあります。子宮内膜症、子宮筋腫、月経困難症などは治療が可能な疾患です。早期に適切なケアを受けることで、将来の妊娠への影響を避けたり、日常生活をより快適に過ごせたりすることも期待できます。
あなたの生理はどうでしょうか?
婦人科に行くきっかけは「子宮頸がん検診」からでもOK
「でも、いきなり婦人科に行くのはちょっと緊張する…」という方も多いでしょう。
そんなときの第一歩としておすすめしたいのが「子宮頸がん検診」です。
子宮頸がんは、20〜30代でも発症する可能性がある女性特有のがんで、早期に見つければ治療・回復が十分可能です。自治体から無料クーポンや補助を受けられる制度もあり、20歳以上の女性には2年に1回の受診が推奨されています。
厚生労働省の調査では、日本の女性は諸外国に比べて婦人科の受診率が低いことが明らかになっています。例えば、OECDの調査によると、定期的に婦人科検診を受けている女性の割合は、欧米諸国などは70%を超えるのに対し、日本はわずか43.7%にとどまっています。
「子宮頸がん検診のついでにちょっと相談してみようかな。」
検診をきっかけに婦人科を訪れるときに、ついでに生理の悩みも相談してみませんか?
気軽な気持ちでOKです。
人生のパートナーとして婦人科を活用する
婦人科は、妊娠や病気だけでなく、生理、PMS、避妊、更年期など、女性の一生の健康を支える場所です。女性が生きていくうえで、生理と向き合うことは、よりよい生活を求めていくことにつながります。かかりつけの婦人科があることは、いざというときに心強いものです。自分の正常と異常を自分自身が把握したうえで、うまく対処していき、あなたが、もっとイキイキとした人生になることをジョコネ。も応援しています。
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