知識はついても行動しにくい
いろいろなところで女性の健康についてお伝えする機会をいただくと、その後のQ&Aのセッションで以下のような質問をよくいただきます。
女性からは「上司が男性で月経痛のことは言いづらいです。どうしたらいいですか?」
男性からは「男性は経験しないことでよくわからないし、セクハラになりそうでどこまで踏み込んで聞いていいかわかりません。」
女性と男性それぞれで話しづらい、聞きにくいとにらめっこしているような状況になっているのです。
これに関しては、もともとの職場文化や人間関係にもよるものなので、一概に「こうしたらいいよ」というのは難しいのですが、男性にも理解してもらうことがとても大事だということがわかります。
ということもあり、最近では女性の健康のお話しでも女性だけではなく、男性社員、特に管理職のみなさんに一緒にセミナーを受けてもらうようにご提案をさせていただいています。改めて話すのもなかなか難しいとよくいわれます。コロナもありなかなか難しいですが、会議室同じ場所から参加してもらうと、お互い知識を得たことがわかりますし、例えば月経のつらさのグラフをだしたときに、女性社員の方がスライドを指さしながら「こんなにつらいんですよ」と話すこともでき、コミュニケーションのきっかけになっています。
女性へのご提案
- 客観的な事実を淡々と述べて、どうしてほしいかをはっきり言ってみましょう。
- 男性に話にくい、女性でも人によっては話しにくいという方もいらっしゃると思います。その場合は、同僚、親しい女性管理職の方や人事部門の女性の方など直属の上司以外にも相談できる先はありますので、周囲を見回して話せそうな人に話しましょう。
- お仕事に影響するほどの月経痛は正常の範囲を超えていることが考えられますので、婦人科を一度受診してみるのも一つの手です。
男性へのご提案
- ぜひ知識を付けていただきたいです。知識がない男性に話すのは、変に解釈されそうでさらにハードルがあがるという女性の声もあります。
- 女性の体調のことを「わからない」と片づけず、話をきいて対策を一緒に考えていただければと思います。
- 勝手な配慮はせず、女性と相談しながら対応は決めてほしいです。たまに聞くお話しとして、月経痛がつらそうだから、更年期症状が辛そうだから、仕事を一部他の人に担当してもらうことにしたと、女性本人は実はそんなことは望んでいなかったということがあります。
なかなか難しいかもしれませんが、まずは一歩、セミナーを部署で開催してみませんか?ご要望に応じてセミナーさせていただきますので、ぜひお問い合わせくださいね。
こちらの内容を含み、著書で働く女性のためのヘルスリテラシーについてご紹介しています。もしよろしければお手元にとってくださいませ。
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